最終更新日 2024年11月8日
専用機などいろいろな機械を設計しているとやはりコストの事が話題になります。部品でもオーダーメイドで設計をしていると値段も高価となってきます。
材質、表面処理、加工方法などの組み合わせで値段もまちまちとなりますので、経験が物を言います。オーダーメイドの部品ですと、人件費、設計の時間など余計にかかってしまいます。
可能なコストダウンとは
加工部品を1点物のオーダーメイドで出図するのではなく、市販品の購入部品が代用できないか検討する事です。市販品の商品は大量生産されている物が多く、1点あたりのコストが安いからです。
市販品の部品が代用ができるようであれば、追加工などを施し使用する事によりコストをカットする事は可能かと思われます。数が多ければ多いほど金額に差が出て来ます。
しかし、注意しなければならない点は購入品にこだわり過ぎて、追加工費が高くなってしまう事もあります。シャフトなど市場によく出回っている部品などは、すぐに目星を付ける事ができるかと思います。
しかし、特殊な部品になるとあるのかないのかから探さないといけないので、逆に設計の時間がかかってしまう事もあります。適切な部品が見当たらない場合は諦めも肝心なのかもしれません。
加工工程削減によるコストダウン
複雑な部品になると加工工程が多くなり、加工費用が高くなります。しかし、費用のみ気にしていると強度不足など品質不良に繋がってしまいます。
素材も重要な点となってきます。鉄よりもステンレスの方が高価となりがちなので、1点1点の部品の素材をしっかりとした形で選定する事によりコストがカットする事が可能となります。
加工精度の公差も不要な所は削除しておくとコストダウンが実現となります。位置決めなどの公差が必要な部分は記載しなければなりませんが、ただのボルトを止めるなどの公差が不要な部分は公差無しにしておくとコストダウンが図れます。

コストダウンのみがお得ではない?
機械を制作する場合にイニシャルコストが安ければ良いという風潮もあります。確かに初期投資はできる限り抑えたい所です。しかし、機械が完成して終了ではありません。毎日生産ラインを回して製品を製造する必要があります。毎日生産ラインを回していると、どうしても故障や摩耗による部品交換が必要となります。
摩耗による部品交換については焼き入れ等など、耐摩耗対策がなされていれば問題ありませんが、コストダウンの追求で必要な加工がなされていなければコストダウンの意味がありません。イニシャルコスト以外にも、ランニングコストも考慮して機械を製造する必要があります。
機械構想から機械設計時点でいろいろと問題点を洗い出す事が、コストをカットできる要となります。当社アトラスでは、機械設計を通じてお客様のご要望に添えるよう設計業務を行っております。