3DCADの種類にて

最終更新日 2023年9月9日

機械設計で必要なCADですが、2DのCADから3DのCADのシェアが大きくなってきました。背景としてはPCの性能があがった事で、比較的安いワークステーションでも3DCADのソリッドタイプでも問題なく運用ができる事が一因だと思われます。

ハイエンドCAD、ミッドレンジCAD、ローエンドCADと種類が分けられますが、性能、値段がかなり違ってきます。さらに機械用CAD、建築用CAD、土木用CAD、電気用CADとまた種類が分かれるので、どのタイプを選べば良いのか迷う所です。また全て操作方法、組み立て方法もソフトによってまちまちです。

3DCADはどれを選べば良いの?

まずは予算が一番気になる所だと思います。高い物では数百万円する物もあります。ですので、まずは使用者がどのように使って行きたいのか、3DCADソフトの業種は合っているのかなど検討する必要があります。簡単な装置の治具のみを設計するだけなのか。もっと難しい治具を設計するのかで選ぶソフトが変わってきます。設計をおこなう装置によっても選択が変わるのと、使用しているPCの性能によっても選択が変わります。

よくある話でInventor、SOLIDWORKSのどちらを選ぶか迷っているなどよく聞きます。共にアセンブリ、モデリングなど問題なくできます。私が思うからにどちらのソフトを取り入れても、あとはそのソフトの操作方法を覚えて制作するのみだと思います。ただ、解析など複雑な事をやる時は詳細を調べた方が良いかと思います。

データの互換性も大事な所になります。3DCADのデータ形式はソフトの数以上に存在します。よく使用される中間ファイルSTEPなども存在していますが、中間ファイルですと拘束などの全てのデータを引き渡せないのでとても厄介となります。出力はともかく、入力データ形式はたくさんあった方が受け渡しは楽になります。

3DCAD 種類

3DCADではソフトウェアによりますが、パーツモデルを作成後アセンブリモデルで拘束設定をし、2D図面作成にとりかかる順番となります。最終的は2D図面がとても重要となってきます。なぜならば、断面図や、詳細図などここは細かく記載したいと思っても、そのソフトウェアに機能がなければ簡単に行かない事になるからです。2D図面作成の設定が豊富ですと、3DCADで上手に制作しておけば、いろいろな面を詳細に簡単に表現できるからです。ですので、2D図面作成機能が自分に合ったソフトウェアなのか調べる事も重要となります。

私が使っているCADはアメリカのAlibre Designとなります。私がこのソフトを選択した理由はなんと言っても価格が安価で始められる点でした。有名なSOLID WORKSよりも半額以下で購入が可能だった点が大きいです。なおかつ年間更新料金も安い点がありました。

CNCCookbookの調査によると、2018年で使用しているcadトップ15内にalibre designがはいっています。しかし、説明等が英語が基本となるので、日本では苦戦をしいられているかと思います。やはりなにかあった時にサポート面が豊富なSOLID WORKSやInventorのほうが人気になるかと思います。

iCAD-MXとは

iCAD-MXの特徴としては2Dから3Dへ変換する事が簡単な所があげられます。R面などの複雑な曲線に強いとされています。2Dと3Dの中間のソフトウェアと考えればいいのかもしれません。国産のCADになるので、サポート体制もしっかりしています。

iCAD-SXとは

iCAD-SXは高速なエンジンを搭載されているのが特徴となります。部品点数が多くなると自然と表示動作が遅くなりますが、iCAD-SXではこの点を改善し、大規模なアセンブリも表示が可能となります。

直観的で操作が可能なので、編集対象の切り替えをおこわなくてもアセンブリ上で編集する事が可能となります。構想検討からストローク、ロボットのタイミングなどの動作を動かす事によって干渉等をチェックする事ができます。

2D図面もさまざまな製図機能が付いているので、簡単に図面を立ち上げる事が可能です。

アセンブリ

SolidWorksとは

3DCADの中では一番メジャーなソフトウェアかと思われます。100万円前後のミドルレンジでは世界最大級です。エクセルなどの連携も設定されているので、部品データなどの管理なども簡単に行う事が可能です。流体解析、強度解析などの分析も簡単に行う事ができます。

モデリングの過程を時系列でみる事が出来るので、どのようにしてこの形にしたのかもチェックが簡単に行う事ができます。構想設計から詳細設計もスムーズに入る事が可能なので、時間も短縮する事が出来ます。

ソフトウェアの保守サービスがしっかりとサポートされているので、何かしらのトラブルがあっても安心です。

Inventorとは

Autodesk社が開発した3Dソフトウェアです。モデリングから強度解析、シュミレーションなどさまざまな事が可能です。部品点数の多い大規模なアンセンブリも、Inventorの機能を使用する事により設計プロセスを自動化して業務を効率化してくれます。

Autodesk社のソフトなので、AutoCADやFusionなどのソフトウェアと相性が良い事があげられます。Fusionで複雑な形状を制作し、それをINventorで組み付ける事も可能です。もちろんソフトウェアの保守サービスもしっかりしているので、安心感があります。